2015年6月23日火曜日

ドロップインベース


こんにちは、早川です。

「ドロップインベース」も、日本では聞き慣れない用語ではないかと思います。あまり検索ワードには出てこないので、用語というわけではなく説明の際に出てくるだけの言葉なのかもしれません。いずれにせよ、柔術においては大切な概念の一つです。

平先生からカーリーについてこんなエピソードを聞いたことがあります。

カーリー「平、高いところから飛び降りるイメージで、その場でジャンプしてみろ。」

(平先生がジャンプして着地する。)

カーリー「そのスタンスこそが、お前にとって最もバランスが良く、力の出るスタンスだ。」

これがドロップインベースの理論です。

このように、柔術においてはジャンプして両足で同時に着地した時の歩幅が、その人にとって最もバランスと重心が備わったスタンスだと考えられています。

両足で着地した瞬間に生まれる膝のバネにより、次のアクションを起こす為の力をチャージすることも出来ます。テニスのスプリットステップと似た原理です。

ちなみにテクニカルスタンドアップを行う際にも、この両足同時着地を効果的に使った方が、立ち上がった直後のベースは確実に安定します。

テクニカルスタンドアップは、ほとんどの人が、立ち上がった直後は両足が前後に開き過ぎたスタンスとなり、左右のバランスを失ってしまいがちです。

ドロップインベース理論を使えばその危険が軽減されます。何故なら立ち上がった時点ですでに理想的なスタンスを得ているからです。