トライフォースの技術名称についてのこぼれ話です。
バックテイクは、ブラジリアン柔術教則本を作るときに最後まで迷った技の名称のひとつです。完全なる造語です。柔術家視点だけならば、テイクバックの方が感覚的にはベターと思われる方が多いかもしれません。
しかしスポーツの世界でテイクバック(テークバック)というと、野球のバットやテニスラケット、ゴルフクラブなどを振りかぶる為の用語として完全に認知されているので、一般的には相手の背後に付く行為とは誰もイメージしてくれない問題がありました。
英語としても、「何かを取り返す、取り戻す」という意味にしかならないので、英語監修のダニエルに聞くと、「どちらも違和感があるので、テイキングバックやテイクザバックはどうだ?」と提案されました。
そうなると今度は指導時にややこしいという問題がありました。「今日はバックを取りますを教えます」的なニュアンスになるので、個人的には違和感がありました。
そこで調べてみると、私が教則本を作っている最中に、バックテイクという造語が海外柔術界で用いられ始めていることが分かりました。あ、これが一番いいやとその時思ったわけです。ぎりぎりで本に滑りこませることが出来ました。
ダニエルにそれを伝えると、「本当か?ブラジル人の先生じゃないかい?」というリアクションでした。そこで私が、アメリカ在住のアメリカ人の先生がそう表現しているビデオを見つけて教えました。
それでやっと、なるほど、じゃあ今その用語が定着する流れにあるんだろうねという話になりました。
それでやっと、なるほど、じゃあ今その用語が定着する流れにあるんだろうねという話になりました。
今ではYoutubeでBack takeと入れるとかなりの件数が出てくるようになりましたので、これで良かったなと胸を撫で下ろしています。