2015年3月25日水曜日

柔術哲学


こんにちは、早川です。

「早川先生が書いていた、柔術を考える上でよりどころとしている平先生の教えとは具体的にどんなことですか?」とご質問頂きました。

平先生からの教えをここに全て記述することは出来ませんが、その一部を垣間見ることが出来る書籍を紹介します。

以下の3つです。

1.リアルファイト柔術
2.グレイシー秘伝 肉体改造術
3.格闘技のおもちゃ箱

これらの本を通して、平先生がカーリー・グレイシーから学んだ様々なことを知ることが出来ます。平先生がアカデミーで日常的に私たちに話して下さっていたことが記録されています。

平先生なりの解釈や、ユニークな例え話もエッセンスとして加えられているので、本としても非常に読み応えがあり、分かりやすいです。

例えば私の好きな一節にこんな言葉があります。

『身体のスピードと闘いのスピードは全然違う。闘いで必要なスピードとは、一番いい武器を早く選び、いいタイミングで出すことなんだ。その為には武器はたくさんはいらない。闘いはシンプルな方がチャンスが増す。』

平先生とカーリー・グレイシーはトレーニングだけでなく寝食も共にしておりますので、いわゆる「グレイシー哲学」についても相当の口伝を受けていることが、これらの本の記述から分かります。

現在、メディア等を通じてヒーロンやヘナーらグレイシー第四世代が積極的に発信しているグレイシー哲学。それとほぼ同じ話を私は平先生からよく聞かされていました。この本にもたくさんの事が書いてあります。

つまり第四世代の彼らは、彼らの独自理論や体験から何かを述べているわけではなく、グレイシー一族には、ファミリーが共有すべき哲学や規範が昔から存在し、カーロスやエリオの時代からそれが変わらずに受け継がれてきたことが推測出来ます。

近年その事に気付いた私は、一人でとてつもなく感動していたのでした。

ちなみに、

「リアルファイト柔術」には技術紹介のページも少しあり、私も技の受け手として出演しています。

「肉体改造術」は『グレイシー柔術のもう半分』といわれるグレイシーダイエットの紹介を中心としたお話が書かれています。

「格闘技のおもちゃ箱」は平先生の自伝でもあり、その中でカーリーとの様々なエピソードが書かれています。

リオデジャネイロから車で3時間、自然に囲まれたテレズアポレス(テレゾポリス)にあるカーロス・グレイシーの広大な邸宅と土地に、カーリーは26人の兄弟と共に暮らし、芝生にマットを敷き毎日柔術をやっていたそうです。

平先生はそこへもカーリーと一緒に行かれています。映画のようなストーリーが書かれてあります。

入手可能な方は是非読まれることをお薦めしたいアイテムです。