世界柔術2014におけるジョアオ・ミヤオ戦以降、芝本は大きな壁を突き抜けた気がします。
私もそれ以降は芝本をほとんどパスガード出来なくなってしまいました。 こんな感じで弟子に抜かれていくんでしょうね。
いわゆるゆでガエル状態と言いますか、「まだ負けない、まだ余裕がある」と今年の世界柔術の前くらいまでは感じていたのですが、ふと 気付くと最近ではほぼ互角になっていました。
しかも私の方が体重があるので何とかやれているだけという噂もあ りますね。今は私が軽くなってしまったので、さらに厳しい攻防になって来ました。
他の後輩達に抜かれるのは諦めがつくのですが、芝本にだけは「まだ負けられない」という気迫でスパーをしています。とても力が入ります。
芝本も鬼気迫る勢いをぶつけて来ます。あまり手加減してくれません(笑)。腕がパンパンになるね、という話をお互い良くします。
世界ランカーの弟子とガチでスパーさせてもらえる師匠も、世の中にそういないだろうなと思っています。その貴重な時間のおかげで、私も自分の実力を維持し、 新たな技を習得するためのモチベーションを保つことが出来ています。
まだ後ろにはSAWADAやリョーセイ達が控えています。気力と体力が続く限り、彼らにも胸を貸し続けたいと思っています。
彼らとこのような師弟関係でいられる時間もあとわずかです。
技を教えるだけが師匠ではないと思っています。彼らにさんざん掛けまくった技で、彼らから最後に『倍返し』されるまでが務めだと思っています。