カリキュラムの制定、あるいは指導スキルと護身術の習得による加点に関しては、理由があって競技会に出られない、または先天的な持病や体の不自由があってスパーリングで実力を示す事が出来ない、そういった方達への帯昇格の可能性を切り開きたいという思いもあります。
スパーリングが出来なければ、実力の査定を免除することになりますので、もし評価をそれだけに依存してしまっていたら、我々は正しい指標を失ってしまいます。かといって年功序列や貢献度により帯昇格を果たすことは本人にとっては不本意でしょう。
そのような事情があっても、カリキュラムを高度なレベルで身に付け、護身術や指導スキルを上達させる事により柔術家としての総合バロメータを補っていることを示してもらえれば、自他共に納得してもらえる昇格の機会を得られる可能性が残されます。
佐藤雅一インストラクターは、7年前に再起不能の怪我を負いました。その日以降今日に至るまで一切のスパーリングが出来なくなりましたが、当時は一般会員だった彼に、私はインストラクターへの転向を打診しました。
その後6年間のインストラクター経験を経て、テクニックの知識と再現力を証明した彼に、満を持して黒帯を授与する事が出来ました。
この出来事が、制度を考える上で私にとっての道しるべになりました。
帯制度2014 その1
帯制度2014 その2
帯制度2014 その3
(参考)
トライフォースの帯制度
トライフォースの帯制度2012