2015年2月17日火曜日

魂を抱いてくれ


こんにちは、早川です。

パン選手権までいよいよあと1ヶ月を切りました。トライフォースからは、芝本と、おそらくSAWADAも参戦予定です。健闘を期待しましょう。

(アカデミーを)10年間ただ続けるだけならそれほど難しくはない。しかし10年間常に業界のトップシーンに絡み続けることはとても難しい。私たちはそれを成してきた。その事は誇りに思って下さい。」

昨年末の授与式の際に、トライフォース設立10周年に対する私の率直な感想として、アカデミーのみなさんに向けた言葉として、このような話をしました。

トライフォースは、私やナオさん、トオルさんが戦っていた時代から、芝本、澤田らが戦っている現在に至るまで、常に国内のトップ選手を輩出し、チームタイトルを獲得し、国際大会にチャレンジする者を送り出してきました。

今後もこの体制を継続するためには、5年後、10年後を見据えたビジョンと、それに基づく運営方針、トレーニング環境の整備が必要になります。

トライフォースという場所は、ある意味では単なる「箱」であり、施設や設備に過ぎません。そこに”魂”を吹き込む作業が私の役目になります。魂とはもちろん私の技術であり、指導メソッドであり、道場のあり方のことです。

よりどりみどりのコーチがいて、様々な格闘技が学べる複合ジムのような箱を作ることはこれからもないでしょう。

ビジネスとしての成功を考えると厳しい選択にはなりますが、やはり私が成すべき仕事ではないと考えています。私が100%自信を持って人に提供できるもの、誰かの役に立てること、それは柔術しかありません。

トライフォースは立地や設備のクオリティ等にもこだわってきました。しかしそれも二次的なものであり、作ろうと思えば誰でも作れます。現に周りを見渡せば、10年前とは違い、今やどこのジムもキレイな設備と環境が整っている所ばかりです。

その状況がスタンダードとなった今、私が世に問えるものといえば、結局は私自身が培ってきた技術しかありません。

トライフォースから柔術の世界チャンピオンを輩出する、それが私の人生の後半最大の目標です。

生え抜きの選手を育成するのは時間も労力も掛かります。少ない母数の中から国際大会で勝てるレベルにまで到達出来る者は、ほんの一握りの人数だけになります。それ故にやりがいのあるチャレンジでもあります。

同じ魂を共有した仲間がその目標を成し遂げた時には、トライフォースに関わる全ての人たちと真の達成感を分かち合えると思っています。