早川です。
パスガードは、得意とする技に偏りが見られる人が割りと多いものです。
ブルファイターかスマッシャーか。
スピードとタイミングで切り込むのか、密着して詰めていくのか。
ブルファイトだけでは、良いところまで攻め入っても、その後にクロスガードやインバーテッドガードでまとわりつかれて、フルガードにリカバリーされてしまいます。
またスマッシャーは、ダブルアンダーまたはオーバーアンダーで組み付きたい、あるいは脇を差したいと思うあまりに、攻めるきっかけを作れず、なかなか切り込めない人が多いです。
よって理想はブルスマッシャーになります。スマファイターではなく。
まずブルファイトでかき回します。そしてスマッシュします。潰せなかったら諦めてまたブルファイトを仕掛けます。そしてスマッシュします。
これはサッカーにたとえると、スルーパスやセンタリングをゴール前に出す行為と似ています。
最高の形でスマッシュするためには、そのお膳立てとなるブルファイトがどうしても必要です。がんばって何度でもトライし続けるしかありません。そうやってかき回すことにより、コンマ何秒かのディフェンスの空白 を作ります。
黒帯のトップ同士の試合であれば、その空白が作れるチャンスは1試合中にわずか数回程度でしょう。さらにその数回のうち、どこかで技を決めるしかありません。
パスガードには、ダイナミックなムーブメントが必要であると同時に、針の穴に糸を通すような繊細な作業も不可欠です。両方使えるようになりましょう。